PRESIDENT Onlineで金森茂樹さんのコラム『「コップの水」を飲む人は、富裕層になれない』を読みました。ヤフーの人気記事に入っていたので読んだ方も多いでしょう。
金森重樹さんといえば、東大卒、若くして1億円以上の借金を背負う、10年で借金を返済し、超富裕層の仲間入り。と、いろいろとすごいエピソードだらけ。最近はふるさと納税王として見かけることも多いですね。
その中で出てくるのが伊丹十三監督の『マルサの女』の名シーン。名言中の名言のコップの水の話です。資産運用系のブログなどではよく出てくる有名なシーンなのでご存知の方も多いかもしれませんが、一応引用します。
花村(津川雅彦)「どうしたら金がたまるんだ?」
権藤(山崎努)「せっかくだから教えてあげるよ。金貯めようと思ったらね、花村さん。使わないことだよ。あんたは葬式がありゃ1万、結婚式がありゃ2万と出すでしょう。そんなもの出してたら金は残らない。100万あったって使えば残らない。10万しかなくても使わなければ、まるまる10万残るんだからねえ。」
「あんた、今、ポタポタ落ちてくる水の下にコップを置いて、水、貯めてるとするわね。あんた、喉が渇いたからってまだ半分しか溜まっていないのに飲んじゃうだろ?これ、最低だね。なみなみいっぱいになるのを待って…それでも飲んじゃだめだよ。いっぱいになって…溢れて…垂れてくるやつ…これを舐めて。我慢するの。そうすりゃコップいっぱいの水は…」
この「マルサの女」ですが、昔見たときはあまり意味がわかりませんでした。でも、少し前にBSかスカパーで放送しているのを見たらものすごく面白かったです。大人になってからでないとわからないことがありますね。
同じような話で、お正月に『吉原炎上』が放送していたのを見ました。若かりし時に見たときは女性のカラダの一部分を見るのに夢中でストーリなどまったくわかっていませんでしたが、大人になってから見るといろいろと深い部分があり興味深かったです。
ちなみに当時身体の一部を凝視していた主演女優が二時間ドラマの女王名取裕子さんで驚きました。・・・かなり話がそれましたね。
富裕層になるために必要なこと
どうでしょうか?もちろん水がお金のことです。コップ一杯の水(タネ銭)を貯めて、溢れる分(配当など)で生活すれば、お金は減らないということですね。
まず最初の水を貯めるという行為。これが何より難しい。だって喉が渇きますもの。それを耐えなければいけないんです。金森さんはこの時期を「みっともなく生きる」と表現しています。みっともなくても質素倹約によって貯めた種銭をもとに運用をおこなっていけば、溢れる水だけで生活できます。
特に配当所得は税率が20%なので、種銭で「キャッシュを生み出す装置」を買い、その配当収入だけで生きていけばいいと。
例では1億円分の株式を買い、3%の配当をもらうと300万円で、20%税金を引かれても240万円残るから生活していけるとしています。いや、まずその1億円を貯めるという行為が難しいんですが・・・。
しかし、あきらめる必要はありません。いきなり1億円を貯めるなんてことは極論で、難しいながらも時間をかければなんとかなります。
(1)必要最低限の生活費以外の全可処分所得を運用にまわすこと
(2)4つの財布(給与所得、事業所得、不動産所得、配当所得)を持つこと
(3)あせらず時間をかけること
(4)収支のコントロールをしっかりすること
金森さんの考える富裕層になるために必要なことのまとめです。実にシンプルですね。生活防衛資金以外を運用に回し、アベノミクスにのって億り人になった人もいます。1億円まではいかなくても数千万円の資産を達成した人は多いのではないでしょうか?
FXと投資信託で達成しよう
コップの水を貯める段階は、投資信託が向いています。
為替では長期的に保有していても2倍になることはなかなかないけど、株式市場は世界分散投資をしていれば、ゆるゆると上昇して行くことがほとんどです。
手数料を取られるのはバカらしいので、インデックスファンドと呼ばれる投資信託で株式だけでなく債券やREITなど分散して持つのが良さそうです。
次にコップから垂れてくる水はどうでしょう。
これは株の配当だと、年に2回しかありません。ポタポタという感じではありませんね。決算月を分散したくても、多くの企業が3月末決算なので難しいですね。
幸いなことにFXはスワップで毎日配当が入るので、ポタポタと水が垂れてきます。問題は暴落時にコップが割れて、中の水が全部こぼれてしまうという・・・。
なので、薬にも毒にもなるレバレッジの管理は大切です。理想はレバレッジ1倍ですが、その辺は相場の安定度に応じて、調整していけばいいですね。
また、トラリピも有効です。設定をしておけば、自動的に売買してくれますので、うまくいけば利益が積みあがります。ほったらかしにしていたのに気がついたら結構利益があったなあ、と思うくらいでいいでしょう。⇒トラップリピートイフダン
ところで、私もわりと本気でコップの水を貯めはじめています。しかし、2016年はリーマンショックのあった2008年と似ていて暴落の気配があります。それを乗り越えた先を見据えて準備を始めていますので、また書いてみたいと思います。